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■9月20日 曇り

朝早く目が覚めるとまだ星空だ。

部屋を出て、中庭から星空を眺めた。四角く切り取られた空を見るのは久しぶりな気がする。どこからかコーランが聞こえてくる。思い切ってプールのあたりまで散歩してみようと出てみる。中庭を歩くと、おびただしい数の鳥の声。すがすがしい気分になる。


9:00集合。クジで車を選び、トズールの市場を散策。

ナツメヤシをはじめて食べる。フレッシュなナツメヤシといっていたが、既にドライフルーツのようだ。甘くて日光のにおいがする。

市場の中に入ると活気がある。魚を手づかみで仕分ける人、お肉屋さんではラクダの頭がつるされ、お肉が売られている。ラクダは高級食材なのだと聞く。

少しある自由時間の間に、今日のラクダ乗りに買っておきたいものを求めてさまよう。それは、ターバンだ。散々迷って最初に見たお店で買う。4ディナールで私は濃い目のピンク、友人Mはオリーブ色にした。さっそくガイドのラサドさんに巻いてもらい、ご機嫌で車に戻ると、ターバンは暑いものだとわかり途中ではずしてしまう。



ショットエルジェリコへ向かった。塩湖。キラキラと輝いてまるでたくさんの水をたたえているかのようなのに、今、水はない。季節によって水があるそうだ。

本当は真っ白な塩湖だが、成分が化学変化を起こしたのかうかがい知れないが、ピンクに染まっているように思える。少しなめてみるとやはりしょっぱい。真っ白な塩湖は雪のようだ。人が入る前はまぶしいくらい光を反射させ輝いていたのだろう。人々に踏まれて真っ黒になった塩湖のふちは見る影もないくらいだ。

塩湖の塩をお土産にもって帰る。結晶になっている塩は薄くもろく、手のひらで割れてしまった。



ドーズのエルムラディでお昼をいただく。エルムラディは外国人が多い。サファリスタイルをしたひと、ターバンを巻いた人が多くなってきた。今日もバイキングだ。種類が豊富で美味しい。

途中の休憩所でベルベル人のテントがある。黒のテントで背が低めのものだ。ガイドのラサドさんが食べているピタパンのようなものツナとハリッサが入った食べ物。一口いただくとピリッとした辛さがちょうどよく美味しい。


車で走るほどに植物が減っていく。舗装されてない道も増え、車の天井に頭がぶつかりそうなくらいゆれ始める。

やっとの思いでテントホテルに到着。私たちは902、一番奥だ。テントは布で出来ている。入り口はロープで結ばれていて、もちろん鍵などない。

やっとのことで中に入るとテントの中は意外と広い。クーラー、ベットが3台、テーブルセット、シャワーとトイレ、洋服ダンスがあり、ベットサイドにはきちんとランプがついている。

「うわぁ広いね。綺麗だし!」これが私たちの第一印象。でも、室内に蚊が入り込むのを見て恐れをなす。既に虫に刺されひどい目にあっていたので、虫除けスプレー以外にも蚊取り線香を持ってくるべきだったと後悔。Tさんのところへいき、虫除けのアロマエッセンスをティッシュに少し分けてもらい、入り口に吊るそうという作戦を取ることに。エッセンスはレモングラス、ラベンダー、ゼラニウムが入っているそうだ。

一息つくと部屋にスーツケースが運ばれる。4WDの荷台に積んであったので、思い切り衝撃を受けている。スーツケースにひびが入っているのを発見し、揺れのすごさを再確認した。

ついにラクダに乗る。

ラクダの毛は思ったよりもずっと硬い。こわごわラクダにまたがってみる。ラクダの背についた馬具ならぬラクダ具をぎゅっと握り締めると、男の人がラクダを立たせた。思った以上にラクダの上は高い。5頭を1つのロープで結び連なって歩く。動物の歩く時の揺れはすごい。前方に目をやると一面の砂山。

風で砂が舞い、目が痛い。あわててサングラスをする。最初のうちは腕に力を入れすぎていたが、だんだんコツがつかめてきたようで、足に力を入れてみると少し楽になった。どこまでも続くサハラ砂漠の上を行くラクダ。傾いてきた日差しに、砂にうつるラクダと私たちは大きくなった。

15分ほど歩くとラクダたちは止まった。降りてサハラ砂漠の砂をすくった。粒子が細かく、赤い砂だ。片栗粉のようなさわり心地。お土産にと袋いっぱいに詰めた。

馬を走らせる人がいる。黒のターバンに濃い目元が格好良く見える。やはり民族衣装はその民族を素敵に見せるのだなぁと感心する。

また15分かけて戻る。ラクダから降りるときの高低差には驚いた。その高さになれていたせいか、ぎゅっとつかまらないと前に転がっていきそうなくらいだ。ラクダから降りるともう日が沈む直前だった。太陽は最後の力を振り絞って輝いているかのように赤々と燃えるようだった。ラクダを降りて部屋に戻る。




夕食はテントレストランに向かうと、たくさんの欧米人に会う。

今日の夕食はバイキングだった。飲み物を聞かれ友達と白ワインを頼む。シェフが餃子みたいなものを揚げている。揚げたてをいただくと美味しい!シェフに「セ・テ・ボン」言うと満足げに笑ってくれた。他、サラダなど色々ある。

レストランで食事をした後、星見の塔へ上った。階段のランプが薄暗く上りにくかったが上まで上がる。そこから見上げる星は、圧倒されるほどだった。昼間は少し雲が出ていたものの見上げた空は満点の星だ。立ってみていられないほどだ。

「あっ。」誰かが声を上げた。流れ星が見えた。塔の上で寝転がってみると、世界の中心はこの星見の塔なのだと感じるほど満ちていた。そして、ここにいる人たちと心が通じ合ったように感じた。

塔を降りてバーのテラスでビールを飲む。開放的で、満点の空の下で飲むビールは今まで一番美味しいと感じた。

Tさんのテントにサソリが出たと聞いて驚く。デラックスリゾートとはいえ、大自然に抱かれているんだなぁ。
いい気分でテントに戻る。部屋には虫除けのいい香り。今日はよく眠れそうだ。


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